「教え合いっていいものだ」 パソコン室で広がる学びの輪 1/2
福岡県 小郡市立立石中学校

ラインズeライブラリアドバンス導入3年目の小郡市立立石中学校のパソコン室では、生徒たちの互いに学び合う姿、先生と向き合う姿がみられ、真剣な中にも和やかで温かい雰囲気が広がっている。
 保護者への連絡に、新たに「連絡メールサービス」の利用も始めた同校の先生方に話を伺った。

 選択授業で「eライブラリコース」
 立石中学校ではラインズeライブラリアドバンスを2、3年生の選択教科に組み込んで活用している。選択教科自体はABCの複数のコースがあり、各コースの中から音楽や保健体育などを選べるが、『eライブラリコース』は全員選択、いわば必修の教科として週1回(年間35時間)の授業時間が割り当てられている。通知票の選択教科の欄に「eライブラリコースとは、パソコンを使って自分の苦手な教科や得意な教科をマイペースで学習していくコースです」と記載があるように、すっかり立石中に定着している「eライブラリコース」だが、3年前に別の授業でeライブラリアドバンスのデモ版を試したところ、「生徒がとびついた」というのが選択教科での採用のきっかけだったという。
 立石中学校は全校生徒110名の小規模校なので、美術や技術・家庭科といった教科は常勤の教員がいない。また各教科の教員が一人ずつしかいないため選択教科のコースの幅を拡げることができない悩みがあった。そこで、eライブラリアドバンスの「りれきドリル」を活用すれば、限られた教員数でも選択コースの幅が拡げられるのでは、という結論に達したということだ。
 自分に合った難易度の問題に取り組むことができ、学習履歴が残るという「りれきドリル」ならではの特徴が、知識や技能の習得のほか、主体性や意欲といった取り組み姿勢そのものが大きく評価に関わる選択教科の特性とうまくマッチしている。また、ソフト自体の使い方も簡単なのでどの教員でも担当できる。
 こうして、小規模校の抱える教員数と選択教科拡充の問題の解決策の1つとして、生徒にとっては学習において自分と向き合う貴重な時間として、『eライブラリコース』はうまく機能しているようだ。
立石中学校で使われている通知表
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右から豊福校長先生、情報担当・中村先生、教務主任・棚町先生
 自己選択でモチベーションアップ
 では、実際の授業はどのようにすすめられているのだろうか。
 まず年度の初めに自分が重点的に学習したい教科を2教科決める。この重点教科は学年を通しての課題で、苦手な教科を選ぶ生徒、得意なものを選ぶ生徒と人それぞれだが、自分が本当に勉強したい教科を選ぶことで、目的意識をもって学習がすすめられる。50分の授業時間は、前半の30分は重点教科に取り組む時間、後半の20分は自由に学習する時間と大きく2部構成になっている。
  チャイムが鳴り「いつものように重点教科から始めよう!」と先生から声がかかると、休み時間の賑やかな雰囲気は一変。生徒は一斉に学習にとりかかる。どの単元を学習しようか迷っている様子はなく、学習へのモチベーションの高さが伺える。女子は数学、男子は社会を選んでいる生徒が多いようだ。
 しばらくすると、教室前に置かれたメモ用の反故紙を取りに席を立つ生徒がぽつぽつと現れるが、他の生徒がそちらに気をとられることもない。静かに席に戻った生徒は計算や図形を紙に書いて黙々と学習を続ける。画面を指でなぞってポイントや出題意図のより正確な理解に努める生徒、解答解説をしっかり確認する生徒、問題は解かずにポイント教材で要点確認をする生徒と、学習スタイルは様々だ。頭を抱えて問題と格闘している姿も見受けられるが、途中であきらめたり飽きたりする様子はまったくない。そして30分を過ぎる頃、
「残りの時間は自由に自分の学習をすすめなさい」と声がかかる。
 生徒たちはどのような基準で学習する教科や単元を決めているのだろうか。話を聞いてみると、「いつもは社会だけど今日は数学。普段あまりやらないから今日は挑戦してみた」 「授業で習ったことの復習」「昨日家で勉強しなかったところ」「苦手なところ」と、自らの課題に主体的に取り組んでいるのが分かる。「テストの点数が上がった」「身につきます」という嬉しい声もあった。 
 紙と鉛筆で考えて、ポイント教材で疑問解決
 情報担当の中村敏文先生は、生徒にとってのeライブラリアドバンスの魅力として、「@問題がランダムに出題されること(隣の人とは違う問題)、A「なぜだろう?」の疑問点をすぐに調べられること(ヒント、ポイント教材)、B解答を導くには手を動かす必要があること(紙と鉛筆)」の3点をあげてくれた。
 ノートやふり返り用のワークシート類を利用しない理由について尋ねると、「鉛筆1本で気軽にパソコン室に来て勉強できるという'手軽さ'を重視しているんです。記録の時間をとると、とたんに義務化してしまって面倒に感じてしまう生徒もいるので」と、いろいろな意味でデリケートな年頃の中学生ならではの配慮があることを話してくれた。そして、「ただ、ふり返りや記録はとっても大事なので、小学生のうちに徹底してそうした習慣をつけておいて、中学校に入ってきても自然と取り組めるようになるのが理想でもあるのですが」と続けた。